50 人の週末ワークショップを企画するとしよう。参加者には自分のプロジェクトを持参してもらい、帰るときには人に見せられる小さな成果を完成させてほしい。予算は限られ、会場も未定だ。
Agent はいくつかの場所を探し、価格を比較し、見栄えのよい日程表を作った。そこで計画が止まる。安い会場には機材がなく、機材のある会場は予算を超える。キーワードを変えて探せば見落とした選択肢が見つかるかもしれないし、同じプランばかり出てくるかもしれない。
経験のある主催者なら、別の動きをすることがある。公開体験会にする代わりに機材を提供できないか会場に尋ねる。機材を持つ講師を探して会場への要求を減らす。あるいは小さな試行授業を行い、実際には想像ほど機材が要らないと分かるかもしれない。
これらは、後に手配できること自体を変える。ToWowは PFE、可能性形成エンジンによって、この種の選択を研究している。今の案が進まないとき、次に何を変えることへ労力を払う価値があるか。
本稿ではこのワークショップを設計例に使う。Agent が過程をどう組織し、一度の試みが何をもたらしたかをどう見えるようにするかが関心の対象だ。
問い合わせてもコンセントは増えない
土曜日に会場が空いているか分からないだけなら、一度の問い合わせで前進できる。
必要な電源設備がないなら、十回問い合わせてもコンセントは増えない。機材構成、現地確認、別会場が必要になる。
講師が 50 人の初心者を同時に指導できるか心配しているなら、グループごとの交代制を設計するか、補助講師と予行演習をしてもよい。この場合は協力の仕方が問題になっている。
主催者自身が、参加者に何を作ってほしいかまだ言えないなら、会場へ正確な見積もりを求めるのは早すぎるかもしれない。一人ずつ小作品を作る案と、五人一組で複雑な作品を作る案の、二つの試作のほうが役に立つ。実物を見てから選べる。
「分からない」には対象を添えたい。日程が不明なのか、機材の適合性なのか、運営方法なのか、自分が好む体験なのか。それによって、資料を読む、誰かに聞く、何かを試す、設計し直すという次の動作が決まる。
PFE はこの診断をシステム内に残す。モデルが提案してもよいし、実際のエラー、参加者の回答、道具による検査から得てもよい。新しい情報に応じて診断を直し、行動を選ぶために使う。
「宣伝と引き換えに会場提供」を分解する
主催者は公開体験会にして会場に潜在利用者を呼び込み、その代わりに機材を使わせてもらう案を思いついた。
賃料だけで比較していた取引が、賃料、機材、活動内容、広報の組み合わせに変わる。話し合う価値があるかもしれないが、単純な賃貸を、成立させにくい交換へ変えてしまう可能性もある。会場が欲しいのは長期入居者で、短時間の露出には価値がないかもしれない。
したがって、システムは直ちに予算表へ「無料機材」と書き込めない。どの機材をいつどう使い、活動が会場に何をもたらすかを明確にした提案を用意する。相手の返答から、この経路が利用可能な条件を本当に増やすかが分かる。
同じ行き詰まりに対して、いくつかの種類の行動を提案できる。
| 試せる行動 | 期待する変化 | 計画を変える結果 |
|---|---|---|
| 会場の空き時間と機材条件を聞く | 曖昧な見積もりを利用可能な構成に変える | 土曜は半日しか使えず、短縮か日程変更が必要 |
| 講師に小グループの試行授業を頼む | 機材、進行、指導の需要を知る | 六人一組でも頻繁な手助けが要り、補助講師が必要 |
| 機材を持つ仲間を招く | 機材と指導を一緒に案へ加える | 器材は提供できるが夜間のみ参加可能 |
| 共通のプロジェクト開始パッケージを作る | 現場のインストールと説明時間を減らす | 初心者が自力で環境確認でき、指導に余裕が生まれる |
| 二種類の活動試作を比較する | 主催者の好みを具体化する | 交流を重視すると分かり、会場と時間の重みが変わる |
表の行動は、人、既存サービス、道具が実行できる。Agent は現在の困難に適した行動をつなぎ、必要資料を準備し、結果によって計画を更新する。
会場との交渉が失敗しても、同じ要求を別の言い方で繰り返す必要はない。他の行動によって機材需要自体が変わったり、機材を提供する新しい仲間が加わったりする可能性がある。
計画に実際の試験を入れる
参加者が二時間で成果を作れるかが最大の心配なら、三日かけて全日程を整えるより、対象となる二人に一つの作業を試してもらうほうがよいかもしれない。
試験は小さくてよい。開始資料を渡し、重要な手順をやってもらい、どこで止まり、何の助けが必要で、最後に何を得たかを記録する。
二人とも環境構築で止まれば、設定済み環境を作る。インストールはできても課題が理解できなければ、説明とプロジェクトの粒度を変える。すぐ完成したなら、長く確保した授業時間を交流へ回せるかもしれない。
結果ごとに異なる変更が対応する。試験の価値は、それが変えた選択に表れる。
デザイン実践は以前からこうした往復を行っている。Design Council の Double Diamond は、問題の理解、再定義、案の発展、小規模テストを同じ設計過程に置く。PFE が考えるのは、この一部を Agent に任せるとき、観察、行動、参加者の返答、計画変更を次の行動に使えるよう連続して保存する方法だ。
変化を計画に書き戻す
ソフトウェアにするには、まず普通のデータ構造を使えばよい。現在の目標、既知の条件、未解決の問題、候補行動を保存し、行動ごとに予想する影響、必要資源、結果の確認方法を添える。
たとえば「主な障害はインストール」と「主な障害は課題の理解」という競合する判断を保存できる。前者は設定済み環境、後者は教材改訂を支持する。試行授業が終わったら、観察がどちらを支持し、行動選択が変わったかを記録する。
次の実行者が続けられるよう、変更前後の差を書く。「当初は一人一台で見積もったが、試行授業で三人が交代すれば目標を達成できた。機材需要は減るが、交代手順の説明を加える必要がある」と書けば、「試行授業成功」より次の手配に役立つ。
実行権限も具体的な行動に伴う。Agent は既存の許可範囲で資料整理や開始パッケージ作成を行える。会場予約、支出、外部への約束は、それぞれの決定者が確認する。画面は実際に決定が必要な箇所で、準備済みの比較資料とともに問いを示す。
次の行動には他人の時間もかかる
行動候補は際限なく増やせるが、実際のシステムは選ばなければならない。
講師への質問は注意を使い、試行授業は参加者の来場を必要とし、道具作成は活動そのものより開発時間がかかることもある。実行する価値のある行動は、重要な不確実性を解消するか、その費用に見合う条件を生む見込みが必要だ。
まず三つを問える。どの選択を変えるか。結果までどれほど待つか。結果が悪ければ、どんな経路が残るか。
直ちに一つの点数へ換算する必要はない。初期のシステムなら、行動と理由を並べて主催者が取捨選択を見られるほうが、校正されていない「最適行動 0.87 点」より役立つことが多い。実際の記録が蓄積したら、どの信号が行動の利益を予測するかを研究できる。
止めることも具体的な選択だ。適切な会場の調整費用が予算を超えるなら、既存機関の標準活動を使うか、仲間と資源がそろうまで延期できる。その判断では、残した価値と先送りした価値を説明したい。
安定したら普通の手順に任せる
最初のワークショップは試行授業、機材調整、予定変更を繰り返すかもしれない。数回後には講師の開始パッケージが整い、会場の利用条件も明確になり、主催者は自分に合う規模を知っている。
これらの知識は再利用可能な資料、予約規則、通常手順にできる。次回はそれをそのまま使い、変える必要のある部分だけ再検討する。
PFE は既存のプロジェクトツールや Agent ワークフローの中にも置ける。安定した手順は既存のオーケストレーションが担い、条件不足や新しい状況に形成戦略が介入する。その追加価値は最終的に、同じ課題で成熟した手順、強いモデル、経験ある主催者を直接使う場合と比べる必要がある。
次回の活動で試した開始パッケージを使えば、通常の予約で大部分を手配できる。新しい目標や条件が現れたときだけ探索に再投資する。PFE の価値はこの往復に表れるべきだ。条件をつくる必要があるときは前進し、安定したら通常の仕事の流れへ円滑に渡す。
資料について:ToWow PFE の過去の設計にある未知の診断、形成行動、反例に駆動される循環、安定した関係の再利用に基づく改稿。ワークショップは説明用の構成で、顧客事例ではない。研究上の正確な位置づけは本出版パッケージの SOURCE-NOTES.md を参照。
